スーツの世界「タキシード」

現在の紳士服の中でフォーマル・ウェアである燕尾服やタキシードは、かつての上流貴族の服装様式を受け継いだ一つのスタイルであり、男性を最も紳士的に美しく演出してくれるものであります。なかでもタキシードは昨今、フォーマルシーンにおいてより定着し始めています。

上着はノーベント。ベントは乗馬の際の窮屈さを解消するディテールの名残りなので、タキシードでは最もフォーマルなノーベントが基本。

そもそもタキシードとは夜間(午後六時以降)の準礼装であり、イギリスではディナージャケット、欧州諸国ではスモーキングと呼ばれています。

基本的に上着はピークドラペル、もしくはショールカラーを備えたシングル、あるいはダブル仕立て。ラペルをシルクでフェーディングし、クルミ式の釦を備え、ベントを排したデザインが一般的とされています。

ラペルは拝絹のショールカラー。拝絹とは、シルクやサテンなどの光沢ある生地をラペルに張ったもの。
ピークドラぺルの場合、拝絹は下衿のみが一般的。美しい光沢のある上着と共地のくるみボタン。

パーティの招待状に「ブラックタイ」とドレスコードが明記されてある場合、それはタキシードの着用を意味しており、特別な場合を除きカラーはブラック。ただし、例外として夜間の薄明かりの中において”黒よりも黒く見える”ということから「ミッドナイトブルー」と呼ばれる濃いネイビーの一着は、フォーマルシーンでも着用が許されています。

「ミッドナイトブルー」の別名を持つ濃いネイビーの一着。

フォーマルスタイルも時代と共に進化を遂げ、ルールやドレスコードはそれほど厳格なものではなくなってきています。ドレスコードには敬意を払いながらも、自分なりにアレンジを楽しめるのも今日のフォーマル事情の空気感ではないでしょうか。

タキシードとしても人気のウールシルク生地/ビエレッシの「コレクション」シリーズ。

まずは正統派タキシードの一着とその正しい装い方のルールを押さえておけば、格式高いフォーマルなシーンでも気後れせずに自信が持てるはず。あとは非日常の装いに普段よりも少し背筋を伸ばし、遊び心を覗かせる”ジェントルマン”を気取って欲しいものです。

フォーマルに装うことは、ある種”大人の嗜み”。クラシカルな気分を楽しんで欲しい。

 


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